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コラム

少額訴訟

少額訴訟は、60万円以下の金銭の支払いを求める訴えについて、原則として1回の期日で審理を終了し、直ちに判決を言い渡すことによって紛争を解決する特別な手続きです。

上述の一期日審理の原則のほか、証拠調べでは即時に取り調べることができる証拠に限られること、証人尋問に形式ばらない柔軟な方式が採用されていること、反訴の禁止、判決による支払猶予、不服申立方法の制限などの特徴があります。

少額訴訟が金銭の支払請求事件に限られるのは、例えば物の引渡請求事件や金銭債権の不存在確認請求事件などは複雑困難で、1回の審理で終えるこの制度に適さないからです。

簡易裁判所では通常の訴訟手続も併存していますが、原告が少額訴訟手続による審理を希望し、これについて被告が異議を述べず、裁判所による通常手続への移行決定がされなかったときにはじまります。

簡易裁判所の窓口では、一般市民の訴訟提起がしやすいよう、日常生活で生じがちな事件の種類に応じた定型訴状用紙が用意されています。(準口頭受理といいます。)
現在、定型訴状用紙は3枚複写式の用紙で8種類。貸金請求、売買代金請求、給料請求、敷金返還請求、損害賠償(交通事故による物損)請求、賃料増(減)額請求、建物明渡請求、金銭支払(一般)請求です。