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コラム

紛争になったときの、裁判所の解釈を意識して作成

契約書の作成には、起こり得る紛争を想定した予防的見地が必要です。
もちろん、
①できるだけ契約書の文言に解釈の争いがないように内容を定める。
②万一解釈の争いが生じても当方に有利に解釈されるように契約書を作成する。
ことが一番です。

しかし、もし紛争が生じた場合には、裁判所は、契約書の記載を解釈することによって紛争の解決を図ることになります。

このとき、裁判所がどのような解釈基準をとるか。そこを見据えて、契約書の文言を練っていきます。

裁判所では、どのような解釈基準をとるのでしょうか。まずは、すなおに経験則の活用です。次に、「契約を締結するに至った事情」「慣習及び取引の通念等」を斟酌しつつ、「当事者の目的に適合するように」「合理的に」契約書の文言の意味を明らかにする。とされています。(野村豊弘先生『21世紀判例契約法の最前線』)

したがって、契約書作成に当たっては、裁判所のこのような解釈基準を意識して、契約の目的を具体的に内容に盛り込む手法が大切であり、経験則を意識して、契約条項の有利不利を考え、合理的な内容に構成することが必要だといえます。